DISC 1
1987.10.17 Airport Road Music Hall, Allentown, PA
[メーカーインフォ]
あの素晴らしき“APPETITE FOR DESTRUCTION TOUR”を伝えるライヴアルバムが登場。永久保存プレスCD化決定です。
そんな本作に記録されているのは「1987年10月17日アレンタウン公演」。その極上オーディエンス録音です。この日は以前から名録音が残された事で知られていますが、本作はそんな既発のコピーやリマスターではありません。ごく最近になって名門「Krw_co」が発掘した大元マスター・カセットからダイレクトにデジタル化された珠玉の1枚なのです。
もちろん本作最大のポイントはそのマスター・サウンドにあるわけですが、まずはショウのポジション。現象盤『APPETITE FOR DESTRUCTION』が世界を席巻していた1987年のスケジュールを振り返ってみましょう。
・6月19日-28日:英国(ウォームアップ3公演)
《7月21日『APPETITE FOR DESTRUCTION』発売》
・8月1日+2日:ロサンゼルス(PV撮影用2公演)
・8月14日-9月17日:北米#1(THE CULTの前座22公演)
・9月29日-10月8日:欧州(8公演)*FASTER PUSSYCATが前座
・10月16日-11月1日:北米#2a(13公演)*EZOが前座 ←★ココ★
・11月3日-29日:北米#2b(MOTLEY CRUEの20公演)
・12月3日-31日:北米#2c(アリス・クーパーの前座16公演)
これが1987年のGUNS N' ROSES。毎度お馴染みの日程なわけですが、今回は前座等でも細かく分割してみました。1987年はデビュー直後とあってTHE CULTやMOTLEY CRUE、アリス・クーパー等の前座も務めていたわけですが、逆に前座を付けたヘッドライナー公演もありました。本作のアレンタウン公演も日本のEZOを従えたヘッドライナー公演の1つ。「北米#2a」の2公演目にあたるコンサートでした。
そんなショウを記録した本作は、リアルで極上のオーディエンス録音。何より素晴らしいのは、オンで力強い芯。ヘッドフォンで耳を澄ませてもホール鳴りがほとんど感じられず、距離感もまるでない。客録らしさの出やすいスネアにしても密度がギュッと詰まっていて、スポイルされやすいベースはアタック音もゴリッゴリならグルーヴのヴァイヴも克明。そして、特徴凄いのがギター。輪郭が奇妙なくらいにクッキリとしていて、2本の音が絡んでも決して混じらず、スラッシュとイジーのどちらが弾いているのか1音1音でハッキリと分かる。
それこそ「まるでサウンドボード」と言いたくなる鮮やかサウンドではあるものの、その端々に立ち上る熱気はやはりオーディエンスでしかあり得ない。間近で奇声が炸裂するようなことはないのですが、極太演奏音のスキマから(かすかに)聞こえる歓声は確実に常軌を逸している。正直に吸い込まれたヒリつくような熱気が埃っぽいロックンロールを炙り立てる。本作はあまりに美しくリアルな原音をそのままに永久保存していますが、それはあくまで鳴りの話。ネット音源では半音の20%ほど狂っていたピッチを補正し、当時の生演奏を正確に再現しています。
その超リアル&美麗ダイレクト・サウンドで描かれるのは、1987年だからこその魔法が渦巻くフルショウ。当時のセットは『APPETITE FOR DESTRUCTION』ナンバーを軸としながら、各種カバーの取り合わせで尺を調整するのが基本。ここでこの日のセットも整理しておきましょう。
●APPETITE FOR DESTRUCTION(9曲)
・It's So Easy/Out Ta Get Me/Mr. Brownstone/My Michelle/Sweet Child O' Mine/Rocket Queen/Welcome To The Jungle/Paradise City/Nightrain
●その他(4曲)
・LIVE FROM THE JUNGLE:Move To The City/Knockin' On Heaven's Door/Whole Lotta Rosie
・GN'R LIES:Mama Kin
……と、このようになっています。デビュー作から「Think About You」「You're Crazy」「Anything Goes」以外の全曲が披露され、代わってボブ・ディラン、AC/DC、AEROSMITHのカバーが爆発。特に珍しい曲はないものの、1987年だからこその純度の高いセットがパンパンに詰まっている。
そして、そんなセットを演じるパフォーマンスこそが魔法。これはもう、言葉にできない。いかに『USE YOUR ILLUSION』以降にも名曲があるとは言え、「何か」が足りず『APPETITE FOR DESTRUCTION』には及ばなかった。その「何か」が最大量で、それこそ『APPETITE FOR DESTRUCTION』以上の高純度でぶちまけられるのです。分析すればスティーヴン・アドラーのビートかも知れない。スラッシュやイジーの美意識、当時だからこそのアクセルのテンションかも知れない。しかし、それらが全部揃っただけでも生まれない「何か」がある。誇りっぽいグルーヴなのか、フレーズの艶っぽさなのか、熱量なのか……あの凄味が充満する現場に、極上のサウンドで立ち会える。まさに魔法のライヴアルバムなのです。
我ながら説得力のない解説になって恐縮なのですが、本稿に目を留められた方ならきっと分かっていただけるのではないでしょうか。1987年録音に触れられた方なら「何か」があることを体感されていると思います。本作は、その「何か」の結晶とも言うべき極みの1枚です。
これこそ1987年の魔力。GUNS N' ROSESの凄味を発掘の名門「Krw_co」が発表した大元マスター・カセットで描ききった希代のライヴアルバム。永久保存プレスCDで存分にご体験ください。
GUNS N' ROSES - CBGB'S 1987(Bonus DVDR) *This Weekend Only
Acoustic Live at CBGB's, New York, NY. USA 30th October 1987 AMAZING SHOT
本編プレスCDは、名門「Krw_co」が発掘した大元マスターによる新名盤。そのボーナスには、“APPETITE FOR DESTRUCTION TOUR”でもとびっきりに特別な極上映像をご用意しました。その“特別”とは、アコースティック・ショウ。オリジナルGUNS N' ROSESの5人によるアンプラグド・コンサートも極上クオリティで目撃できる1本なのです。
本作が撮影されたのは「1987年10月30日ニューヨーク公演」。オリジナルGN'Rのアンプラグドは1986年から1988年にかけて4回あったとされていますが、映像として知られているのは、この日だけなのです。その貴重ぶりに輪をかけて素晴らしいのがクオリティ。以前から知られている映像ではあるのですが、近年で回っているマスター・クオリティ版なのです。もちろん、時代柄ビデオ撮影なのですが、そのマスター鮮度は異常な次元。ダイビング痕も無ければ、経年劣化も感じられない。ビデオテープの宿命である画面の歪みやトラッキングノイズもほとんどなく、発色もビビッド。当時そのものの光景が33年の時を飛び越えて画面いっぱいに広がるのです。
そして、そんなマスターに収められているのは、ただのオーディエンス・ショットではない……と言いますか、「プロショット」と呼んでも良いもの。ちょっと曖昧な書き方になってしまいましたが、実のところ本作の映像はワンカメで、音声はマイク録音。その意味では「オーディエンス・ショット」になるのですが、その撮影を行っているのがバンド/会場側なのです。このショウは今は亡き名クラブ“CBGB”で行われ、狭い狭いステージをファンが囲むアットホームな空間。バンドは全員イスに座ってのパフォーマンスです。本作は、そのステージ右真横(METALLICAのTシャツを着たスラッシュ側)から固定カメラで撮影しており、各メンバーの表情までズームする。まさに会場設営でしか味わえない大胆ショットがたっぷりと味わえるのです。
そんな映像で描かれた貴重なアコースティック・ショウが本当に素晴らしい。何と言っても貴重なのは、この日が初演となる「One In A Million」と「Patience」なわけですが、それ以上に全曲で滲む“バンドGUNS N' ROSES”の本質が素晴らしい。アンプラグドはバンドの実力がムキ出しになるとも言われますが、それが全世界で絶賛革命中のGUNS N' ROSESなのですから悪かろうハズがない。名曲群からアグレッションや勢いをそぎ落としつつ、ブルースやロックンロールの素地が丸出し。普段いかに激しかろうと、いかに暴れようと、彼らは正統派のロックンロール・バンド。伝説と逸話の数々とは別次元で、“オリジナル5人”の素顔が画面いっぱいに広がる。
そして、その素顔が細い! 33年前なのですから当たり前なのですが、今から見ると子どものよう。本編プレスCDにはすでに大物の風格さえ漂っていますが、その現場で歌い、弾いているのはこの若者なのです。これこそ、世界を変えた革命児の姿。私たちの耳と脳みそをロックンロールでぶん殴ってきたヤツらの姿そのものなのです。
アットホームなアコースティックで等身大の姿をさらけ出す革命児たち。“オリジナルGUNS N' ROSES”の本領・本質を描ききった極上映像です。33年を飛び越えて蘇った“1987年”の真実。本編プレスCDと併せ、たっぷりとお楽しみください。
(73:45)
1. Intro.
2. It's So Easy
3. Move To The City
4. Out Ta Get Me
5. Mr. Brownstone
6. My Michelle
7. Sweet Child O' Mine
8. Rocket Queen
9. Welcome To The Jungle
10. Knockin' On Heaven's Door
11. Paradise City
12. Nightrain
13. Mama Kin
14. Whole Lotta Rosie
W. Axl Rose - Vocal
Slash - Guitar
Izzy Stradlin - Guitar
Duff McKagan - Bass
Steven Adler - Drums