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2017年に発掘され、全世界のマニアを震撼させたプロショットがギフト・リリース決定です。その衝撃映像とは「1987年10月23日The Ritz公演」。「リッツのプロショット」と言えば、当店の『RITZ 1988 DEFINITIVE EDITION(Zodiac 110)』でもお馴染みの大定番映像もありますが、あちらは1988年。本作はそれとはまったくの別ライヴです。その関係を整理する意味でも、当時の日程を振り返り、ショウのポジションを確かめてみましょう。
●1987年
・6月19日-28日:英国(3公演)
《7月21日『APPETITE FOR DESTRUCTION』発売》
・8月1日-9月17日:北米#1(24公演)
・9月29日-10月8日:欧州(8公演)
・10月16日-12月31日:北米#2a(49公演)←★ココ★
●1988年
・1月5日-2月12日:北米#2b(13公演)←※『RITZ 1988』
・3月31日-6月8日:北米#3(30公演)
・7月9日-9月17日:北米#4+ドニントン(40公演)
《11月29日『GN'R LIES』発売》
・12月4日-19日:日本/オセアニア(9公演)
これが全世界を揺るがしていた1987年/1988年のGUNS N' ROSES。年末年始を挟んで「北米#2」レッグが行われていたわけですが、『RITZ 1988 DEFINITIVE EDITION』は年の改まった「北米#2b」。それに対し、本作は「北米#2a」6公演目にあたり、革命盤『APPETITE FOR DESTRUCTION』のリリースから3ヶ月しか経っていないタイミング。1987年映像と言えば、アンプラグドの『CBGB'S 1987』も有名ですが、本作はその1週間前にあたるコンサートでした。
そんなショウで記録された本作は、とにかく衝撃のプロショット。存在自体が奇跡的なのですが、クオリティも特級。GEFFENから流出したと言われるマスターは異様な美しさ。もちろん、さすがに『RITZ 1988 DEFINITIVE EDITION』のようなオフィシャル・クオリティではありませんが、鮮度は折り紙付きでダビング劣化も経年劣化も感じられない。デジタル全盛の現代の目で観ても麗しい高画質ぶりです。ただし、公式作品のようなプロショットとも違う。アングルは客席後方からの一方向(恐らく2カメ?)で捉えられており、そこに画面分割やワイプ、ストップモーション、遠景とズームの重ねなど、ホームビデオのような画像演出も施される。撮影・編集はGEFFENが行ったようなのですが、一体、何のために制作したのでしょう……。
そんな手作り感は漂うものの、本作は間違いなくプロ仕様。それは超美麗なドアップが証明している。アクセルに寄れば髪の毛1本1本まで美しく、スラッシュの手元に移れば爪や第1関節のシワまで見える。もちろん、観客の影で視界が遮られる事もなく、いかにもプロショットでしかあり得ない安定感。ビシッとしたまま、スムーズでダイナミックなカメラワークで描かれるのです。
そんな映像美以上にプロ然としているのがサウンド。完璧にミックスされたサウンドボード音声で、耳元どころか脳みそダイレクト。歓声も遠いド直結ギラギラなライン録音で激烈ロックがねじ込まれるのです。残念ながら冒頭4曲が未収録で「Welcome To The Jungle」の途中からスタートするのですが、それでも約1時間・全11曲ノンストップで若きGUNS N' ROSESが全開なのです(メンバー紹介時に27秒、「Mama Kin」冒頭に15秒ほどの撮影漏れがあり、そこはオーディエンス録音+静止画で補完されています)。
そんな中で驚くのが「Knockin' On Heaven's Door」。アクセルがムードたっぷりにサビを歌っているところへやって来るのが、なんとMEGADETHのデイヴ・ムステインなのです。一緒に歌おうと歩み寄るのですが、ローディが即座にやってきてつまみ出されてしまうのです。時間にして1秒ほどの出来事で、本当にムステイン本人なのか、ただ似ているだけのファンなのか……と思うところですが、アクセルは特に驚かず、ローディに注意されると「あ、そう? 別にいいよ」という感じで平静に従うあたりも音楽仲間っぽい。やはり、本人なのでしょう。何から何まで“1987年”の匂い満載。凄い、凄すぎるプロショットです。
そんなクオリティで描かれる“1987年のGUNS N' ROSES”……。これはもう、筆舌に尽くしがたい。『RITZ 1988 DEFINITIVE EDITION』とはセットも異なりますので、ここで比較しながら整理しておきましょう。
●APPETITE FOR DESTRUCTION(7曲)
・Welcome To The Jungle/My Michelle/Rocket Queen/Nightrain/Sweet Child O' Mine/You're Crazy(★)/Paradise City
●その他(4曲)
・GN'R LIES:Reckless Life(★)/Mama Kin
・USE YOUR ILLUSION:Don't Cry(★)/Knockin' On Heaven's Door
※注:「★」印は超定番『RITZ 1988』では観られない曲。
……と、このようになっています。貴重な初期「Don't Cry」や「You're Crazy」「Reckless Life」がプロショットで見られるだけでも貴重なのですが、それ以上なのがパフォーマンスそのもの。何しろ、全地球をちゃぶ台返ししていた“オリジナルGUNS”の怪物ロック。全曲が激烈で、それが“目の前プロショット”と“能直撃サウンドボード”でブチかまされるのですから……。驚異の新発掘から3年が経ちつつ、未だに衝撃が薄れない大傑作プロショット。どうぞ、この機会にじっくりとご堪能ください。
Live at the Ritz, New York City, New York, USA 23rd October 1987 PRO-SHOT
DVD (60:09)
1. Welcome To The Jungle
2. My Michelle
3. Don't Cry
4. Rocket Queen
5. Nightrain
6. Sweet Child O' Mine
7. Knockin' On Heaven's Door
8. You're Crazy
9. Paradise City
10. Reckless Life
11. Mama Kin
W. Axl Rose - Vocal
Slash - Guitar
Izzy Stradlin - Guitar
Duff McKagan - Bass
Steven Adler - Drums
PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx. 60min.