中国政府、ガンズの『チャイニーズ・デモクラシー』を“中国への悪質な攻撃”と非難

BARKS 2008.11.

11月24日に中国共産党の機関紙が、ガンズ・アンド・ローゼズのニュー・アルバム『チャイニーズ・デモクラシー』(『中国の民主主義』という意味)に対し、「中国への悪質な攻撃だ」と非難した。

同紙は記事の中で、「アメリカのバンドが、悪意を持って中国を攻撃するアルバムを発売した。西側の人間が民主主義を利用し、世界を支配しようとする陰謀の一部」と非難している。また、中国外交部のスポークスマンは海外メディアに対し、「ほとんどの中国人はこういう音楽を好まない。彼らは中国では無名の存在。なので、我々が意見を述べる必要がない」とコメント。

現状、『チャイニーズ・デモクラシー』が中国文化部から承認される見込みはなく、今後も中国でアルバムが正規品としてリリースされることはなさそうだ。こういう音楽を好まないのであれば、リリースされること自体、全く意味がないが。

なお、元々中国政府は「デモクラシー(民主主義)」という言葉をインターネット上で厳しく監視しており、この言葉をキーワードにした検索は検閲機関によりブロックされているという。つまり、中国のロック・ファンは、ガンズ・アンド・ローゼズのオフィシャル・サイトへのアクセスも禁止される可能性が高いことを示している。

そんな中、『チャイニーズ・デモクラシー』の全曲試聴を開始したガンズ・アンド・ローゼズのMySpaceでは、このストリーミングがスタートすると同時に、MySpace史上の数々の記録を更新。以下の新記録を達成した。
●MySpace史上、最多の試聴数を記録。
●翌21日の4時までに、タイトル・トラックの「チャイニーズ・デモクラシー」は82万6000回以上の試聴を記録。全曲を合わせた延べ試聴は300万回を突破。
●翌日までに、いずれか1曲を試聴していた人の人数は1秒間に25人。

これに中国人のアクセスが加われば、さらなる記録となったに違いない。