米ロックバンド、ガンズ・アンド・ローゼズの元ベーシストとして知られるダフ・マッケイガン氏(43)。ぼさぼさ頭に針金のような体つきと、どこから見てもロックスターの風ぼうだが、実は、経験豊富な投資家という顔も持っている。
不動産から株、ビンテージギターまで幅広いポートフォリオに投資するほか、現在ベーシストを務める自身のバンド「ヴェルヴェット・リヴォルヴァー」のビジネス面も請け負っている。
米ウォールストリート・ジャーナル紙の電子版を購読し、手持ちの携帯端末ブラックベリーで最新の金融ニュースを絶えずチェックしているという同氏は、ロイターのインタビューに対し「このバンドが食い物にされないようにできるだけのことをしている」と語った。
ビジネスに足を踏み入れたのは、1994年にガンズ・アンド・ローゼズを脱退した後。ボーカルのアクセル・ローズとの確執や、積年のアルコールやドラッグ乱用ですい臓破裂も経験したが、更生した後は、高校中退から一転、本名のマイケル・マッケイガンでシアトル大学に入り、金融について勉強した。
ガンズ・アンド・ローゼズ時代には「パラダイスシティ」「シビルウォー」などの曲を共同制作しているが、「そのころはお金が何か知らなかったし、株などに投資する方法も分からなかった」ため、低リスクの米国債に資金を投じていたという。
だが最近では分散投資戦略をとっている。
「投信も買っているし、個別銘柄の株も持っている。いろいろな資産に分散させている。それに、不動産も自分に向いている」と説明。ロサンゼルスやシアトル、ハワイなどに不動産を持っているが、自身は転売で利益を稼ぐよりは持ち続けるタイプだと話した。
米インターネット検索大手グーグル(GOOG.O)には早い段階から投資しており、3年で株価が5倍になったという。
より愛着があるのは、「巨大な」楽器市場。1959年製のギター、レスポール(サンバースト)は、状態が良ければ40万ドル(約4900万円)の値が付くとしている。