インタビュー リチャード・フォータス

Guitar Magazine 2008.05. Interpretation:Stanley George Bodman

ガンズ・アンド・ローゼズのリチャード・フォータスの最新インタビューだ。彼はここ数年リリースの噂絶えない最新作『Chinese Democracy』について語ってくれた。このインタビューから、『Chinese Democracy』の全貌が明らかになる?!

--ズバリ聞きます。ガンズ・アンド・ローゼズの最新作『Chinese Democracy』はもう完成しているそうですが、それは本当ですか?
あぁ、本当だよ。もうだいぶ前に完成していて、レーベルにもすでに渡している状態だ。
さらに昨日(取材は2008年3月29日)うれしいニュースが届いて、今までトラブル続きだったマネージメントに関しても、ようやく新しいマネージャーが決定して、かなりいい方向に前進していけそうなんだ。
今まではレーベルとも条件面でなかなか折り合いがつかなかったんでリリースのめどが立たなかったんだけど、マネージメントがちゃんと決まったことでようやく今年中の発売が決定しそうだから。すごくうれしいんだ。

--あなたとロビン・フィンク、そしてロン・サールのトリプル・ギター編成は、それぞれどのような役割を担っているんですか?
ロビンと僕が土台となるギター・パートを作っていて、空いたスペースを埋めるのがロンの役目って感じかな。バケットヘッドがやっていたパートが今のロンの位置になるね。
僕とロビンは昔からよくプレイしていたから、お互いの持ち味をイイ感じに引き出し合えていると思う。僕ら3人はそれぞれ得意としているプレイ・スタイルがあって、アクセル(ローズ/vo)はそれをよくわかっているから、「ここはお前がソロを弾いてみろよ」って指示をしてくれるんだ。
だからギタリスト3人のエゴはまったく持ち込まれていなくって、それぞれの良さを引き出し合うようなスタイルでまとまっていると思うな。

--全体的には、どのような作品に仕上がっていると思いますか? また、どの時期の作品に近いと思いますか?
今までのどのアルバムともまったく違うし、ほかのバンドともまったく違う。とても異質なアルバムであることは間違いないよ。
正直、いまだに客観的な耳では聴けていないから僕の口からはうまく説明できないんだけど、きっと好き嫌いがはっきり分かれるアルバムなんじゃないかな。”まあまあだな”っていう感想は出てこないと思う。それくらいエクストリームというか、極端な作品になっている。僕はすごく好きなアルバムだし、このレコードに誇りを持っているよ。
さらに、このアルバムがリリースされれば、またすぐに次の作品を出すことになっているんだ。もう十分過ぎるくらい曲はできあがっていて、次作が10年後なんてならないことだけは約束するよ(笑)。

--アルバムで使った機材を教えてください。
たくさんありすぎて全部は言えないけど(笑)、僕はビンテージのマーシャルをメインで使った。あとディバイデッド・バイ13のアンプの大ファンで、レコーディングではかなり使ったね。
ほかにも古いギブソンのツイード・アンプや、ソロでこれまた古いフェンダーのスーパー・チャンプ。ハイワットやヴォックスも……とにかくたくさん用意したよ。
ギターも同じで、レス・ポールだけじゃなくって、テレキャスターやジャズマスター、シルバートーン……と、あらゆるタイプのギターを使ってみた。それこそペダルに関してはもう数えきれないくらいだよ(苦笑)。

--今回持ってきたレス・ポール・カスタムはコントロールまわりが改造されているようですね。
僕のカスタムは、必ずトーン・ノブのところにオン/オフ・スイッチが付けてあって、これを押すことでスイッチング奏法ができるようになっている。あとはマスター・ボリュームとマスター・トーンというのがあるね。
持ってきているのは68年製のレス・ポール・カスタムのリイシューなんだけど、すごく気に入っていて3本も所有しているんだ。ただ残念なことにもう製造されていないんだよ。ピックアップはトム・ホームズに交換している。
このピックアップは最高だよ。僕の持っているギターのほとんどは、トム・ホームズかジェイソン・ローラーズのピックアップに付け替えてあるのさ。

--ではガンズでの来日を心待ちにしているファンへメッセージをお願いします。
去年の日本公演は本当に素晴らしくって、すごく楽しかった。だからまた日本でプレイすることが今から待ち遠しいんだ。特にこの桜の季節の日本は本当に美しいね。実は夏の終わりに日本でプレイできるかもしれないっていう話があるから、本当に楽しみにしているよ!