ガンズ・アンド・ローゼズのベーシストであるダフ・マッケイガンは2016年にロサンゼルスのトラバドールで行った再結成してからは初となった公演を振り返っている。
ガンズ・アンド・ローゼズはアクセル・ローズ、スラッシュ、ダフ・マッケイガンというクラシック・ラインナップを含めた編成で再結成をして、2016年4月1日に再結成後初となるライヴをトラバドールで行っている。ガンズ・アンド・ローゼズはその後、同月にラスベガスのT-モバイル・アリーナでの公演やコーチェラ・フェスティバルでパフォーマンスした後で、159公演におよぶ2年半の「ノット・イン・ディス・ライフタイム」ツアーをスタートさせている。
ダフ・マッケイガンは今回『プラネット・ロック』誌とのインタヴューに応じて、アクセル・ローズが不幸にも公演中に足を骨折してしまったことでも知られるトラバドールでの公演を振り返っている。
「きちんと言い表すことはできないけど、(最初の公演より)遥かに前に集まってお互いに話した時のことは、俺の中にずっと残っているんだ」とダフ・マッケイガンは語っている。「その時に、こういう話になったんだ。『オーケー。ショウをいくつかやってみよう。コーチェラが俺たちに出演してほしいらしい。2週やるんだ。俺たちならできる。エイプリル・フールの4月1日に何かするのはどうかな? クエスチョン・マークをつけて発表するのはどう?』っていうね。ところが、(当日に)3曲目に入ったところでアクセルが足を折ってしまったんだ」
「あの時は復活して最初の公演だったから、気が張り詰めていたんだ。それから、モニターにも問題があったんだけどね。俺はそれも見ていたんだ。アクセルは運動神経がいいから飛び跳ねたりしていたんだけど、その時にモニターに足を滑らせて、マイクの上に乗ってしまったんだ。『足を折ったかもしれない』ってアクセルは言ってね。けど、彼はそのまま続けて、公演をやりきったんだ。それで俺も、『オーケー。捻挫だったのかもしれない』って思っていたんだけどさ。アクセルは足を6箇所骨折していたんだ。それでも、俺たちは公演を続けることにした。アクセルが続けることを望んだんだよ。彼にとっての召集命令のようなものになったんだ」
アクセル・ローズはその後、前年に足を骨折していたフー・ファイターズのデイヴ・グロールから彼が使用していた玉座を借りてパフォーマンスを続け、公演の日程をキャンセルすることなく乗り切っている。
ダフ・マッケイガンは次のように続けている。「座りながら歌っているのを観ているとさ……アクセルが完全に師匠のような存在になっていたということでね。彼は1時間30分をヴォーカルのウォーミングアップにあてているんだけど、それで座りながら歌えるようになっていたんだよ。それからウォームダウンをするわけだけどさ、彼はまさに師匠なんだ」
「もしかしたらずっとそうだったのかもしれないけど、俺はその時に初めて気がついたんだ。彼がギグの費やしている努力の量についてね。ジムや1時間30分のウォーミング・アップの後で3時間30分の公演をやって、ウォーム・ダウンをしてっていうね。その頃にはもう俺は寝ているわけでさ。その積み重ねで、俺たちは159公演をこなせたんだと思うよ」
ダフ・マッケイガンは5月31日にソロ・アルバム『テンダネス』をリリースしている。アルバム『テンダネス』でダフ・マッケイガンはガンズ・アンド・ローゼズの『ノット・イン・ディス・ライフタイム』ツアーで2年半にわたり、世界中を回った時の経験を振り返ったものとなっている。
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