スラッシュ、「November Rain」のビデオ撮影を振り返る

ガンズ・アンド・ローゼズ(Guns N’ Roses)のスラッシュ(Slash)は、「November Rain」のミュージックビデオの撮影中、「おそらく死ぬだろう」と思っていたという。このビデオの最も有名な場面のひとつである、スラッシュが教会から現れて砂漠の中でソロを披露する場面は、彼が命の危険を感じるほどの撮影だったと、米Yahoo!のインタビューの中で語っています。

スラッシュは、「November Rain」「Don’t Cry」「Estranged」 の3部作のビデオはすべて、バンドのフロントマンであるアクセル・ローズの発案であると話しています。

「それが何なのか正確には知らないんだ。僕はいつもコンセプトビデオとかそういうものには無関心な男だったから」と彼は笑い、「実際、アクセルに聞くのが一番良いだろうね。俺はその全てに立ち会ったことがないんだから。俺はただ、それをするために現れただけ。映画的、演劇的なコンセプトのものには、どうしてもなじめなかったんだ。だから、自分のパートは自分で書いたんだ。“俺はこれをやるから、みんなは好きなようにやってくれ”ってね」

「November Rain」のミュージックビデオは、アクセルと当時の実在の恋人ステファニー・シーモアの盛大で運命的な結婚式を描いており、7分間のミニ映画の中盤には、スラッシュが教会から闊歩して砂漠の真ん中でソロ演奏をする場面もありました。

この場面は実はアンディ・モラハン監督のアイデアによるもので、スラッシュは、ニューメキシコ州のハイウェイ41沿いで撮影したとき、このシーンがどれほど映画的で演劇的であり、危険なものであるかは想像もしていなかったと語っています。

「モラハンは、ヘリコプターでボム・ショットをすることを教えてくれなかったんだよ。撮影現場に出て自分のパフォーマンスをしたとき、ヘリコプターが非常に速いスピードで行ったり来たりして、すごく低い位置にいることに気づいたんだ。

“そうか、これが地球での最後の日になるんだ”と思った。…おそらく死ぬんだろうと、あきらめているようなものだったんだ。当時は死に対してあまり恐怖心を抱いていなかったから、そういう精神状態だったんだよ。とにかく、撮影して、その後どんな風になるのか、まったく想像がつかなかった。でも、最終的にはかなりかっこよく仕上がったよ。でも、これほど印象深いものになるとは思っていなかったよ」

スラッシュは、ガンズが1992年までにすでに「スタジアムで演奏したり、そういうことをやっていた」ので、「November Rain」の撮影は「そんなに驚かなかった。3部作の最後には、“Don’t Cry”で、ダウンタウンのビルの屋上でヘリコプターを使って撮影するところまで来たんだ、みたいな感覚があったね。それに、崖から(フォード)マスタング(自動車)を落としたのを覚えているよ。あの時は、甘やかされていたんだと思う」と話しています。


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