映画『ウェインズ・ワールド』の車のシーン、クイーンの代わりにガンズ・アンド・ローゼズの曲でヘッドバンギングするところだった

映画『ウェインズ・ワールド』で主人公たちがクイーン(Queen)「ボヘミアン・ラプソディ」に合わせて歌いヘッドバンギングする有名なシーン。映画のプロデューサーの思い通りになっていれば、クイーンではなくガンズ・アンド・ローゼズ(Guns N’ Roses)の曲でヘッドバンギングをしていただろうと明らかにされています。

主人公コンビのひとり、ウェインを演じ、この映画の脚本も手がけたマイク・マイヤーズは、ロサンゼルスで先日開催された第1回Netflix Is a Joke Festや、ポッドキャスト『Fly on the Wall With Dana Carvey and David Spade』の中で、この件について話しています。

当時、こんなことがありました。

マイヤーズが映画『ウェインズ・ワールド』を執筆する際、映画のプロデューサーであるローン・マイケルズは、マイヤーズに対して、有名なヘッドバンギング・シーンに、クイーンの曲ではなく、ガンズ・アンド・ローゼズの曲を使うことを検討するように迫ったという。おそらく、90年代初頭にはガンズの方がクイーンよりも旬だったためでしょう。

「ローンは(米チャート)Billboard Hot 100を(僕のオフィスの)ドアの下に置き続けたんだけど、それはすべてガンズ・アンド・ローゼズ、ガンズ・アンド・ローゼズ、ガンズ・アンド・ローゼズだった」とマイヤーズはNetflix Is a Joke Festで話しています。

しかし、マイヤーズは「ボヘミアン・ラプソディ」がこのシーンで最も効果的であると断固として主張します。マイヤーズはマイケルズに「僕はガンズ・アンド・ローゼズが大好きだよ。でもガンズ・アンド・ローゼズのためのジョークはないんだ」と言ったという。

マイヤーズによると、マイケルズは納得した後、「彼が僕の代わりにスタジオに話をして、実現させてくれたんだ。当初は反対していたけど、その後は最大の支持者になったんだよ」という。

クイーンのブライアン・メイ(Brian May)がかつて明かしたように、フレディ・マーキュリー(Freddie Mercury)は『ウェインズ・ワールド』が公開される前に他界していましたが、彼は亡くなる直前に「ボヘミアン・ラプソディ」が使われた『ウェインズ・ワールド』の車のシーンの初期カットを観て、この曲を使用することを許可していました。メイによると、マーキュリーはこのシーンをとても気に入っていました。

マイヤーズは、2018年に映画『ボヘミアン・ラプソディ』の上映会でメイの隣に座った時のことを振り返っています。

「ブライアン・メイが(“ボヘミアン・ラプソディ”が)流れている時に僕の方を向いて、“フレディが(『ウェインズ・ワールド』を見て)気に入っていたよ”と言ったので、僕はその場で泣いてしまったんだ。その時まで、彼が観ていたことを知らなかったんだよ」

メイは2020年に開催されたセレブリティ・ビデオパネルでマイヤーズにこう話していました。

「フレディが亡くなる少し前に、僕はそれをフレディのところに持って行ったんだ。君が承認を得たいと言っていたから、彼に見せたんだよ。彼は気に入って、ただ笑っていたよ。彼はとても弱っていたけど、ただ笑っていた。なんて素晴らしいことなんだろう」


amass.jp