エアロスミス(Aerosmith)のスティーヴン・タイラー(Steven Tyler)は2月上旬にチャリティーコンサートを開催し、エアロスミスがツアーからの引退を発表してから初めてライヴ・パフォーマンスを行いました。この公演では彼の友人である元ガンズ・アンド・ローゼズのマット・ソーラム(Matt Sorum)が音楽監督を務めました。
ツアーからの引退は、声帯を損傷したタイラーについて「声帯の怪我からの完全な回復は不可能」であると判断したためでしたが、ツアーから引退したにもかかわらず、タイラーの歌声が力強いことに驚いたファンがいたことについて、ソーラムはラジオ局WBABの新しいインタビューの中で、こう話しています。
「ファンの中には“彼は歌えるんだ”と少し驚いた人もいた。スティーヴン・タイラーに何が起きているのか説明させてほしい。彼は本当に親しい友人だからね。俺らは(このチャリティ・ライヴのために)1日に10回も電話で話していた。最高だよ。彼は俺を信頼してくれていて、俺はとても光栄に思っている。彼は象徴的な人物であり、バンド活動一筋の男として、彼はこのライヴにコラボレーターやバンドメイトと一緒に仕事をする感覚を求めて、俺を(当日の音楽監督に)選んでくれた。俺は“わかった”と答えた。それから2か月間、俺たちは毎日話し合った。
で、とにかく彼はステージに出て歌った。それは彼にとって本当に大きな瞬間だった。彼はひどく怪我をしていたからね。彼はまたツアーに出るつもりなのか? いや、彼は出ない。スティーヴンは、多くのプレッシャーがあるため、フルのワールドツアーを行うという厳しい状況に身を置くことはできないんだ。シンガーでない人には彼が何を経験しているのか理解できないだろうが、彼は77歳で完璧主義者だ。完璧に歌えないのは彼を悩ませる。世の中の80%のアーティストのように、お金を取るために(録音済の)テープを使うつもりはない。彼はテープは使わないし、曲のキーも変えない。それが彼なんだ。彼は“俺はアーティストであり、シンガーだ。これは俺のバンドだ。50年間ずっとやってきた。完璧にできなければ、やる意味がない”と言っている。俺はそれを尊重している。そのことについて何度も彼と話をした。俺は“じゃあ、せいぜい4、5曲歌ってくれればいい”と言うと、彼は“それならできる”と言ってくれた。1公演だけ。将来的にはまたやるかもしれないし、同じくらいの曲をやるかもしれない。
俺は“ああ、彼が歌っている。行けなかった”とコメントしているファンに説明したかったんだ。(エアロスミスがツアーをキャンセルしたことで)多くの人ががっかりしたが、最もがっかりしたのはスティーヴン・タイラーだ。だって、彼はファンのことが大好きだからね。俺は彼のことをよく知っている。彼はそれを喜んでいなかった。彼がステージに立ったのを見て、俺は涙を流した。本当に素晴らしかった。彼にはもっとできるはずだから、もっとできるようになることを願っているよ。(ライヴ・パフォーマンスは)彼の血の中にあるものだからね」
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ガンズ・アンド・ローゼズの元ドラマーであるマット・ソーラムは今月チャリティ・ライヴへの出演はあったもののスティーヴン・タイラーがツアーに復帰することはないだろうと語っている。
先日、エアロスミスのフロントマンであるスティーヴン・タイラーは現地時間2月2日にグラミー賞授賞式の鑑賞会と共に開催されたチャリティ・イベント「ジャム・フォー・ジェニー」に出演しており、短時間のパフォーマンスを披露している。
スティーヴン・タイラーが有名ミュージシャンと共演したパフォーマンスを受けて、スティーヴン・タイラーがツアーに復帰する可能性も取り沙汰されていたが、個人的な友人でもあるマット・ソーラムは先日のパフォーマンスは一度限りのものだと語っている。
マット・ソーラムはスティーヴン・タイラーから依頼を受けて「ジャム・フォー・ジェニー」の音楽監督を務めており、ライヴをまとめ上げるのに数ヶ月にわたって何度も連絡を取っていたと説明している。
ツアーに復帰する可能性についてマット・ソーラムは次のように語っている。「スティーヴン・タイラーがどうなっているかについて説明させてほしいんだ。仲の良い友人だからね。1日に10回ぐらい電話していたんだ。自分のことを信頼してくれたんだね。素晴らしかったよ。あのライヴは彼にとって大きなことだったんだ。彼は重い容態だったからね。じゃあ、彼はツアーに出るかって? ないね。それはない」
マット・ソーラムは次のように続けている。「スティーヴン・タイラーは全面的な世界ツアーのような厳しい環境は耐えられないと思う。すごいプレッシャーになるからね。シンガーじゃないと、彼が経験していることは理解できないんじゃないかな。彼は77歳だし、完璧主義者だ。正確に歌えないと、彼は苛立ってしまうことになる。お金を稼ぐために80%の人がやっているようにテープに録音したりもしない。テープも使わないし、曲のキーも変えないんだ。そういう人なんだよ。彼は『自分はアーティストで、シンガーだ。そして、こいつらが俺のバンド。それで50年間やってきた。完璧にできないなら、やれないよ』という人なんだ。そういうところを俺としては尊敬しているんだ」
チャリティ・ライヴの準備についてマット・ソーラムは次のように語っている。「彼とは何度も話をしたよ。『最多でも4〜5曲歌ってもらえれば』と言ったら、『それならできる』と言ってくれた。一度限りだよ。もしかしたらこの先、またやるかもしれないし、同じくらいの曲数だったらやってくれるかもしれないよね」
エアロスミスは昨年、スティーヴン・タイラーの声帯の深刻な損傷のためにツアーから引退することを発表している。最後のライヴは2023年9月にニューヨーク州エルモントにあるUBSアリーナで行われた公演だったが、これが最後のライヴになるとは誰にも分かっていなかった。
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