○ ガンズ・アンド・ローゼズのメンバーが影響を受けたバンド、趣向に共通点があるバンド等。
■ IV / Led Zeppelin
アクセル曰く、子供の頃から聞いていたというレッド・ツェッペリン。後のハード・ロック系バンドへの影響は計り知れない。多くの支持とそれに見合う実績を持った偉大なバンド。
ジミー・ペイジ(レスポール・シグネチャー・モデルを作られた数少ない一人)の表現スタイルに強い影響を受けたというスラッシュは、Liveで「天国への階段(Stairway To Heaven)」の一節を演奏したこともある。本作は、数あるzepp作品の中でも比較的人気の高い様子の4thアルバム。
■ A Night At The Opera / Queen
アクセルは子供の頃、ピアノの教本の陰にQUEENの楽譜を置いて、本盤収録の名曲"ボヘミアン・ラプソディ"を弾いていたと言う。
フレディ追悼コンサートでエルトン・ジョンとアクセルが一緒に歌っていたのがこの曲。
アクセルは様々な音楽に取り組んだクイーンの実験精神に感化されているようだ。何よりアクセルの情緒的大作思考はクイーンの影響も大きいのだろう。
一方、スラッシュも好きなギタリストとしてブライアン・メイの名前をあげている。ちなみにアクセルが選ぶクイーンのフェイバリット・アルバムは2作目にあたる"クイーンⅡ"。
■ Never Mind The Bollocks / Sex Pistols
一般的にパンク・ロックの代名詞となっているセックス・ピストルズによる伝説の一枚。
パンク・ロックの範疇に留まらず、さまざまなアーティストに影響を与えている。GN'Rのメンバーの中では特にパンク的なルーツの強いダフを始め、アクセルもこの一枚を高く評価している。
初期のGN'Rの魅力の一面とも言えるパンク的な要素、その背景には、音楽的にも姿勢的にもセックス・ピストルズの
影響が少なからずあったと思われる。GN'Rはアルバム『スパゲッティ・インシデント?』でも曲をカバーしている。
■ Hair Of The Dog / Nazareth
アクセル独特のヴォーカル・スタイルの起源はナザレスのヴォーカル、ダン・マッカファティにあり。一度聞けばすぐにピンとくるはず。
アクセルのナザレス好きは有名で、バンドのメンバーと一緒にショーを見に行ったこともあるとか。実現はしなかったものの、アルバムでは"November Rain"をダンとアクセルがデュエットするという話もあったという。
『スパゲッティ・インシデント?』でのカバーはもちろん、ライヴでナザレスの曲を少しやるといったこともあった。
■ Rocks / Aerosmith
説明不用の息の長いスーパー・ロック・グループ。ブルースベースのハードな曲からバラードまでこなすそのスタイルは、何かとGN'Rと比較されることもあった。
とにかくGN'Rのメンバーはほとんど全員影響を受けていると
言ってもいいくらいで、インタビューでも何回か触れられていることがある。ツアーで前座を務めたり、GN'Rのライヴにスティーブン・タイラーがゲスト参加したこともあった。エアロスミスの"ママ・キン"は初期のGN'Rのライブではよくプレイされていて、ミニ・アルバムにも収録されている。本盤"ロックス"がアクセルのフェイバリットとのこと。
■ Two Steps From The Move / Hanoi Rocks
GN'Rでハノイ・ロックスのファンと言うとアクセルを思いつきやすいが、何気にイジーはファンレターを出していたほどの大ファンだった。
初期GN'Rのイメージを打ち出したイジーがお手本にしていたのがハノイ・ロックス。
お互いのライヴやアルバムに参加したりして仲は非常にいいものだったはずが…、何が起こったのか? アクセルが何を思っているのかは謎だが、今はとても昔のような関係とは言い難い状態。
とにかく、初期のGN'Rを愛する人にとっては、お馴染みのバンドであり、再生を喜んだファンの人も多いはず。
■ Back In Black / AC/DC
オーストラリアを代表するロック・バンド。本盤はAC/DCの作品の中でも「Let There Be Rock」「Highway To Hell」などと並んで人気が高い作品で、HR/HM系の範囲においても名盤として紹介する人も。その影響は単に"ハードロック"という範囲に留まらず、
例えばNirvanaのカートも本盤を「欠点の無いロック・アルバム」と称したそうです。
GN'Rと同じツイン・ギターの編成。称賛のコメントを残しているアクセルだけでなく、他のGN'Rのメンバーにも影響があったということはインタビューからも分かる。
初期GN'Rも"Whole Lotta Rosie"をライブでプレイ。ミニアルバムにも収録されている。
■ Rock'n'Roll Outlaw / Rose Tattoo
アクセルが言うには、AC/DCが好きだったから聞くようになったというオーストラリアのバンド。初期のGN'Rが"ナイス・ボーイズ"をプレイしていたこともあり、ミニ・アルバムにも入っています。
93年のツアーでもまた"ナイス・ボーイズ"をプレイしているし、アクセルは本当に好きな様子。(ちなみにアクセルが好きなのは初期の作品だそう)
ヴォーカルのアングリー・アンダーソンによると、GN'Rからは2度一緒にツアーをやるように誘われた
ようだが、最初の時はGN'Rのドラッグ問題があって断ったそうだ。数年後、2回目の誘い時はクリーンになっていたからOKしたという。
■ Damned, Damned, Damned / The Damned
ダムドはセックス・ピストルズ、クラッシュなどと並ぶ初期パンク・ロックの代表的なバンドの一つ。
『スパゲッティ・インシデント?』でもカバーされており、ダフがヴォーカルを取っているのが本盤収録の"ニュー・ローズ"。
メンバーの中で一番のファンはおそらくダフだろう。ダフによると単に好きなんてものではないらしく「グレイテスト・ヒッツからブートレグまで持っている」というハマリようらしいのだ。
■ Beggars Banquet / The Rolling Stones
ロック界の大御所ローリング・ストーンズ。半伝説化しているキース・リチャーズの生き様は、多くのロッカーに影響を与えています。
GN'Rがデビュー・アルバムでそのジャケットにクレームが付いた様に、ストーンズもこの作品で"トイレの落書き"を使ったジャケが問題になった。
アクセルとイジーはストーンズのライヴにゲスト参加したこともあり、共演したのは、この作品に収録の"Salt Of The Earth"で、後に"Sympathy For The Devil"をカバーしていたりもする。
■ Wings Over America / Paul McCartney & Wings
ビートルズが解散した後、ポール・マッカートニーが始めたバンド。GN'Rがカバーした"Live And Let Die"は、アルバム"Use Your Illusion I"に収録されていて、
ライブでは未だにプレイされる定番の一曲です。他にもツアー中にビートルズの曲をほんの少しだがプレイしていて、ジョン・レノンの"イマジン"をペイシェンスの間に入れる場面もあった。
本盤はライヴ盤で、"Live And Let Die"が収録されています。スタジオ音源は、ベスト盤『Greatest』などで。
■ Achtung Baby / U2
92年あたりのインタビューでしきりにU2を称えていたアクセル。このアルバムに収録されている"ワン"に相当感動したようで、U2のヴォーカル、ボノに手紙を出すほど。その内容は
「"ワン"のカヴァーを今度のツアーでやるつもりだ。オレはあの曲を聴いて泣いてしまった。前の妻、エリンとの別れは大きなダメージだったけれど、
この歌がそのことを冷静に見つめ直す手助けをしてくれた。オレはボノに『君の歌は僕に力をくれた』と一言書きたかったんだ」
90年代のツアーでは、アクセルとボノが共演したこともあった。
■ Nevermind / Nirvana
90年代の音楽シーンの象徴としてあげられることも多いニルヴァーナ。
当初GN'Rのメンバーもインタビューでは最近聞いてるいいアルバムとして紹介していたのだが、
一時期を境に一変。それはアクセルの個人的な感情によるものだと思うのだが…。現在は(アクセルを除く)お互いのメンバー同士、仲は良い様子。
90年代、お互いにあまり快く思っていなかったとはいえ、両バンドがシーンに衝撃をあたえたのは確か。当時のインタビューでイジーも"ここ5年で一番聴いてる"とコメント。
■ The Downward Spiral / Nine Inch Nails
新生アクセル・ガンズに多大な影響を与えていると思われるナイン・インチ・ネイルズ。そもそもナイン・インチ・ネイルズが本格的にブレイクする前からアクセルは彼らのTシャツをツアーで着ていて、一緒にツアーもしている。
他のガンズのメンバーでは、意外にもスラッシュも以前のインタビューでNINが好きなような発言をしている。
アクセルがインダストリアルな方向にバンドを導こうとしていたというのは事実であり、
現GN'Rメンバーにロビン・フィンクを向かえている。元NINのドラム・プログラマー、クリスをバンドに参加させていたこともあった。
■ Ritual De Lo Habitual / Jane's Addiction
パンク・グランジ・オルタナ・ファンク…あらゆる音楽を吸収して独自の世界を確立したジェーンズ・アディクション。アクセルは、彼らのショウを見に行っていたようだ。
元GN'Rのギルビーも好きだったようだが、アクセルが相当入れ込んでいたことは有名で、
デイヴ・ナヴァロをGN'Rに入れたがったことからも明らか。後のインタビューでマットは「アクセルのドレッシング・ルームには『Ritual De Lo Habitual』のポスターが2枚貼ってあった」と言う。
アクセルはGN'Rの90年代、ツアーのサポートとしてもジェーンズ・アディクションを熱望、手紙まで出していた模様。
■ Buckcherry / Buckcherry
登場した際「新時代のエアロかガンズか」と期待されたバックチェリー。
そのストレートで強力なロックに期待を寄せていたGN'Rファンの人もいるはず。
ところがメンバー間の問題などいろいろあって、バンド存続が危うい状態に…。
その後、元GN'Rメンバーと合体か? という期待も高まるものの、結局その話も実現せず。
解散後にジョシュは自身の新バンド『Josh Todd』を経た後に再びBuckcherryを復活させた。新メンバーにはJu Ju Houndsの一員だったJimmyの名前も。
■ Beautiful Creatures / Beautiful Creatures
日本語盤の帯にには「バックチェリーのようなストレートなロック・サウンドに80年代の香りが漂うメロディアスな楽曲が売りの5人組」という記載があります。後にGN'Rのメンバーとなる Dj Ashba もメンバーであったところも注目です。
Adler's Appetiteの来日の際、来日しなかったJizzy Pearlに代わってJoe Lesteがヴォーカルを取ってくれました。
■ Show & Tell / Silvertide
デビュー・アルバム発売前にもかかわらず、エアロスミス、ヴェルヴェット・リヴォルヴァー、ヴァン・ヘイレンという大物の前座をこなし、その手のファンの期待を集めていたシルヴァータイド。
エアロスミス、ガンズ・アンド・ローゼズ、AC/DC、ブラック・クロウズ・・・と、引き合いに出されるバンドのうち、どれか一つでも好きなバンドがあれば、何かピンとくる部分があるかもしれない…。そういう音を打ち出しているバンド。
■ 上で紹介したもの以外にも、Chuck Berry、RAMONES、Motley Crue、ANGEL CITY、Elton John、JUDAS PRIEST、KISS、...etc, 影響は幅広いです。